〜〜〜四柱推命入門者のための、同じく初心者が作った四柱推命フリーソフト〜〜〜
四柱推命入門ソフト「白帯」Alternative_Method(別法版)試作品Ver.0.933β8
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♪ ソフトウェアの説明
※基本的な機能は「四柱推命 白帯(通常版)」と同じですので、ここでは重複内容に関する説明はしません。
検索サイトなどで先にこちらのページに来てしまった人は、通常版のページも併読するようにしてください。
☆別法版の特徴
・通常版にある「栄枯盛衰グラフ」と「行動特性」(現在、休止中)の代わりに、統計学的手法を取り入れたパラメータを幾つか盛り込んだ。
・各種表示項目のグラフ化
・季節との調侯関係(五行の力量加減)を示すカラー判別を導入。
――といったことでしょうか。
ただ、グラフ化については通常版と共通するものもあります。本音としては、通常版と別法版の「いいトコ取り」をしたいところなんですが・・・。たぶん、それができたら「Ver.1.0」かな。
それと、色々と統計的手法を組み込むために、全くの素人でしたが統計学のサイトを調べまくって基礎的な内容を勉強しました。(間違った理解も多いかもしれませんが^^;)
※クリックして出てきたグラフを消したい場合は、「全てのグラフを削除する」セルをクリックするか、消したいグラフを選択してDeleteキーを押す、もしくはグラフの余白上で右クリック→メニューの「クリア(A)」を選択すれば消えます。一応、グラフを残したままで次の命式計算をさせてもエラーは起きないように作ってあります。
現時点では計算に5~10秒ほど掛かかってしまいます。エラーが出ない限りは計算途中なので気長に待ってください^^;
0〜20%(0.0〜±0.2) |
ほとんど相関がない |
20〜40%(±0.2〜±0.4) |
やや相関がある |
40〜70%(±0.4〜±0.7) |
相関がある |
70〜90%(±0.7〜±0.9) |
強い相関がある |
90〜100%(±0.9〜±1.0) |
きわめて強い相関がある |
少し増やす | 基準値(調候または中庸)に対して、0〜10の範囲 |
ある程度増やす | 〃 10〜20の範囲 |
かなり増やす | 〃 20〜30の範囲 |
思い切り増やす | 〃 30〜40の範囲 |
極まって反転!? | 〃 40以上 |
少し減らす | 〃 −10〜0の範囲 |
ある程度減らす | 〃 −20〜−10の範囲 |
かなり減らす | 〃 −30〜−20の範囲 |
思い切り減らす | 〃 −40〜−30の範囲 |
極まって反転!? | 〃 −40以下 |
命式(五行の増えやすさ) |
調侯での処方&充当 |
基準値 |
旺(最大) |
死(最小) |
-16% |
相(高) |
囚(小) |
-8% |
死(最小) |
旺(最大) |
16% |
囚(小) |
相(高) |
8% |
休(中) |
休(中) |
0% |
ちなみに、特別に意識して計算していたわけではなかったのですが、前出の「四時の宜忌(吉凶)」の内容と、大枠的にですが合致しています。
それを読むと、全般的傾向として“旺気・相気を減らし、死気・囚気を増やし、休気は内容による”という感じでしたから、まあ、完璧ではないにせよ、それな
りに準じたものにはなっているとは思います。もし「四柱推命の秘密」をお持ちの方は、比較しながら読んでみるといいでしょう。理解が深まるかもしれません。
ただし、僕が作ったのは「四時の吉凶」ではなくて、むしろ旺相死囚休を前提とした土用期間を含む「五時の吉凶」なので、多少異なっています。
たぶん現実の季節の寒暖を指標とするならば、土用(土行)を主要素に含めたやり方は理解し難いところですが、五行論という性質を重んじるならば哲学的にはありだろう(実証的にはどうか確信はないけど)、という気持ちではいます。
そういえば、同書の中で「看命に二法なし」という言葉が紹介されていましたが、その理屈で通すならば、この項目での方法論は四柱推命の要諦とも言うべきものだろうとは思います。
そして、五行の状態をチェックした上で初めて、十干(通変)同士の関係や格局論への展開が本当の意味で可能になるのかもしれません。なんにせよ基礎として重要なところであることには違いないでしょうね。
(もっとも、これらは一種の便宜的に定められた値だと思うので、当初、僕が作ろうとしていたものとは微妙に異なります。本来は、命式の五行全体の状態を勘案した上で各行の増減割合を判断すべきところでしょうから。なので、今後の研究でそうしたほうがいいということになったら、再考察して作り直します。)
・「中庸(平均律)を量る」のカラー表示について
Ver.0.853から調候グラフの他に、五行の中庸を量るためのカラー指標も追加しました。
というより、順序的には先に中庸の方を考えていたのですが、研究の都合で調候の方向へ移ってしまったので、後発になってしまったというだけです^^;
中庸を量るの方は、通常版のページにて解説してあるものと同一ですので、そちらを参照してください。→「中庸(平均律)を量る」
【五行の調和性と偏向性】
この項目は「白帯(通常版)」とダブるので解説は不要だと思いますが、補足的に少し書こうと思います。
なお、今は「偏向性」としていますが、作った当初は「極端度」としていました。どちらも意味合いは一緒です。単に語調を合わせただけです。
ただ、内容的に若干の変更があるので書いておかなくてはなりません。
通常版で用いてきた「偏向性(極端度)」の数式は、「五行全体に対する個々の五行の絶対偏差の平均(平均偏差)/相加平均×100」(相対平均偏差)ですが、別法版では、平均偏差の変わりに標準偏差を用いています。要するに「相対標準偏差」であり、統計学的に言うと「変動係数」となるようです。
実際には、偏差の絶対値を用いる平均偏差の方が感覚的にわかりやすいようにも思えますが、数学的には標準偏差を用いたほうが他の数式との併用がしやすいという理由で、統計学では一般に標準偏差が用いられるそうです。別法版では一応、それに準じました。
ちなみに、平均偏差と標準偏差のそれぞれで作成した偏向性を比べてみると、標準偏差の方が値の振幅が大きくなるみたいです。
平均偏差の方では100%以上を基準に外格傾向を読み取れるのですが、標準偏差の場合は、もう少し大きな値を想定した方が良さそうです。
さて、左図は「五行の調和性」と「偏向性」とを比較するためのものです。
基本的に両者の関係は逆位相で、一方が増えれば一方が減るという格好になっていますが、常に対になっているわけではありません。
調和性には調和平均を使っていて、その意味内容から副題として「負荷平等率」と名づけました。
端的に言って、強い五行も弱い五行も、それぞれの力量に応じた負荷なり寄与をした場合に、調和性が高くなります。
イメージ的には、高所得者も低所得者も、それぞれの収入に見合った税金を払う、みたいな感じでしょうか。
普通の平均だと力量の低い方の負担が大きくなりやすいのですが、調和平均ならば周囲の五行に気を使った形になって負荷が均等に掛かるようになります。
調和平均は、普通の平均(相加平均や算術平均と呼ばれるもの)や幾何(相乗)平均よりも値が小さくなる特徴がありますが、用いられるデータのバラつき(偏差≒誤差)度合が低ければ、それだけ相加平均や相乗平均に近づいていきます。当然、それだけ調和度は高くなるのは言うまでもないでしょう。
で、その反対の概念として、配分の極端さが強調される場合は「五行の偏向性」が伸びます。(そして、基本的に同時に調和性が下がる)
「偏向性」は平均からの偏差が関係しているので、平均から大きく外れる(異常値のある)五行が出てくる時期を把握できます。
もっとも、どの行が抑えられたらいいのか、あるいは伸びたほうがいいのかは、全体の五行バランス(扶抑や従の関係)で各人で異なってきますので、調和性が高いほうが良いとか、偏向性が下がったほうが良いとか(あるいは、それらの逆が良い)とかは単純には判断できません。これには、内格か外格かということや身旺身弱、そして各時期での五行の配分に対する喜忌(このソフトでは加減で表している)を加味しなくてはならないからです。
たとえば、従旺格のような外格に当たる人は、そのままの極端な状態を保つのが良いというのがセオリーなので(命式均衡論とは逆の処方をする)、偏向性が大幅に下がる(逆に言えば調和性が急激に上がる)ような時期は要注意、ということになります。反対に、五行バランスを量るのが肝要とされる内格では、多きを抑え、少なきを助けるのが良いという観点から、その時々で調和性を求めるか偏向性を求めるかが変わってくるようです。(これには、次の項目の歪度と尖度も関係してくる場合も少なくない。)
ただ、一応、人生の全般的傾向を見て、「自分は調和性が上がっている時の方が調子がいい」とか、逆に「偏向性が上がっているほうがいい」という概観はできるかもしれません。
これについては、以下に解説する他のグラフにも同じようなことが言えますので、各自で検討してみると良いと思います。
2011/10/27日 五行の調和性と偏向性について。
ブログ(With the I Ching)にて、この二つを求める式を解説しています。こちらです。
それと、それらの計算結果を求める簡単なExcelファイルも用意しました。→「五行の調和度と偏向度」
【五行の歪度と尖度】
「わいど」と「せんど」と読みます。これも統計学での用語です。(参考:「データ分布は正規分布にしたがっているか」)
以下の図を見ていただければお分かりのように、この二つは相関が高く、運命を共にしているように思えます。
正規分布(標準的な分布をしたグラフ)に対する「歪み」や「尖り」を示す指標として使われているみたいですが、どうも結果として出てくるグラフと人生上の出来事とを見比べると、あまり名称が適切ではないような気がします。特に「歪度」については、そう思います。なので、副題としてそれぞれ「融通度」と「群棲度」という名前をつけています。(もっと妥当だと思える表現があれば、今後変更すると思いますが)
で、調べてみると、統計学の中でもそういう風潮があるようでした。
名前こそ一般に倣って「歪度」や「尖度」としながらも、意味や解釈には気をつける必要があるという見方をしている方もいます。
簡単に調べてみた結果、内容としては「歪度」は「データ(集団)の非対称性の尺度」で、「尖度」が「集団の平均周辺の集中度」とのことでした。それぞれには+と−の値があるので、その辺も加味すると解釈の幅が広がりそうです。
これを占術的に言い換えると――
歪度:全体としての力量の偏り。五行の分散の仕方が+方向か、−方向か。
尖度:正規分布の峰に対して裾を走るか(鈍角)、上空を飛ぶか(鋭角)。
けれど、やっかいなのは、エクセル関数で使われているのは、調べようとしている集団の歪度・尖度ではなく、未知の母集団に対する歪度・尖度の推定だということです。
これは計算式の違いでもあるようで(素人の僕には容易に突っ込めない話)、若干、扱いづらい項目ですが、まあ一応、0を中心にグラフを作るという方法は直感としては合ってるとは思います。
ソフトを作りながら調べてみた印象では、歪度は+方向にある方が運勢的には良いようです。性格的に融通が利くようになり、周囲に対してもウケが良くなる傾向があるみたいです。
逆に−方向では頑固というか、融通が利かなくなって評判を落とし気味です。また、0を基準としているので、その辺りは平均的でしょう。しかしサンプル数がそれほど多くないので、これは参考程度で考えてください。
一方の尖度については、符号に関わらずこの値が大きくなるほど、データの平均から遊離するわけで、特にプラス方向の場合、それが一種のカリスマ性とか人間的な求心力を生み出すみたいです。何かと注目されやすいですが、人によっては疎まれたりもするかも。
逆に、マイナス方向の場合、独善的かプライドが高いか理由は様々でしょうけど、孤立したり、周囲から乖離してしまう傾向があるような気がします。
または、有名人が現役引退して普通の一般人になるといった、一般性に取り込まれるような感じ。ただし、これもまた調査中の項目ですので鵜呑みにはしないで下さい。
五行の配分によっては、意味が反転する可能性もあります。
この尖度、統計学的には平均(標準)からの外れ値を検出する際に利用されているようです。というのも、外れ値があるとグラフが大きく変動するからです。
で、あまりに大きな外れ値が出た場合、それを異常とみるかどうかが検討される。一般的に(統計の経験的に)±5以上で要注意、±10以上になると確実に外れ値であるとされています。・・・ですが、まあ五行という5つのデータしか用いていないわけですから、そんなに高い値が出るとも思えませんけど。
なお、重要事項ですが、この項目は特に五行の力量計算に強く影響を受けるため、少しのパラメータの変更でも敏感に反応してしまいます。
そのため、もし今用いている設定値や計算方法が(たとえそれが大きくなくても)外れている場合、この項目の内容は、ほとんど当てにならなくなる恐れがあります。
現状としては、理想的にはどういう風にするのが良いのか(どの程度の設定値が最適なのか、どんな変数を入れたら良いのか等)、幾つかの不確定要素があることは否めません。
、そうしたことも今後の課題として詰めていかなければと思っています。
【標準偏差】
これも統計学的用語です。平均からの離れ具合を示す言葉です。(参考サイト:「平均と標準偏差」)
偏差には、“標準”と付く場合と“平均”と付く場合とで計算式が異なり、これらをどう使い分けるのか真に理解できてないですが、個人的に認識しているのは、標準偏差は数学的に扱いやすくて他の数式との折り合いが良いこと、平均偏差は見た目とか感覚的に実感が得られやすいが数学的には扱いにくい、ということくらい。
また、先述しましたが平均にも何種類かあって、一般に平均といわれているのは算術平均、もしくは相加平均と呼ばれるものです。
これは、データの総計をその個数で割るという簡明なもので、誰もが思い浮かべることのできる概念だと思います。
その反面、調和平均のような、パッと見では不可解に思えるような代物もあったりします。
それはそうと、データ全体の平均からの個々のデータの距離、バラつき具合を示すのが偏差であり、もっと端的に言うと「誤差」らしいですが、この項目では人の運命を扱っているので、もう少し気の利いた表現をしなくてはなりません^^
僕は今、これを多様性と考えています。
五行の平均からの偏差が大きければ、それだけ幅のある生き方になりやすいと思うからです。生活にバラエティが出やすい。一方、平均に近いほど標準的ということなので、それだけ浮沈が少なくなると見ることもできそうです。
もう少し含みを持たせると、「普段の行動半径」とか「活動の守備範囲」、「視野の広さ・狭さ」ということだろうと考えています。
命式そのものの標準偏差との比較をすれば、各時期での“揺れ”(振れ幅の大きさ)がわかるんじゃないでしょうか。ソフトでは大運以下、各行運での標準偏差のグラフも出せるようにしてあります。
ところで、この標準偏差の項目を作っている当初は、同時に「標準化(standardization:スタンダーダイゼイション)」も入れていました。
左図は、標準偏差と標準化した値との比較です。
先の「五行の調和性と偏向性」のように、互いに逆相の形になっていますね。
標準偏差が高い(低い)時には標準化グラフは低い(高い)。
どっちを残すか、あるいは両方を入れるか悩みましたが、あまり情報過多になってもいけないし、解釈が反転するという点を除けば似たような内容なので、今は見た目の解りやすさから標準偏差のみを残しています。
それに元々、標準化(正規化)するのは、他に単位の異なるものと比較するような場合らしいので、同一人物の時系列展開の中で論じるなら標準偏差で良いだろうと思います。ま、いずれにせよ、五行の平均からのバラつき具合を見ていることには変わりません。
通常版での平均偏差と、別法版での標準偏差で値が異なってきてしまうので、どちらかに固定したほうがいいかもしれません。その場合、分かりやすさを採用するならば平均偏差ですが、他の計算との兼ね合いを考えると標準偏差ということになりそうです。
【五行の力量変化グラフ(100%積み上げと折線)】
Ver.0.82より、新たに折線グラフによる五行の力量変化を出せるようにしました。
各シートの「命式五行の力量変化」という青字セルをクリックすると表示されます。
まあ、ぶっちゃけデフォルトで出てくる五行の力量変化グラフの種類を変更すればいいだけのことではあるのですが、両方を比較したい時もあるかも、ということで導入しました。(下図参照)
このグラフの長所は、全体の中での各行の割合(持ち分)が分かりやすい、ということでしょうか。
どの時期に何の行が主張を強めているか、あるいは弱めているかをパッと見で把握しやすい。
あとは、こうした五行の変化グラフで確認したことを元に、それぞれの陰陽(干、通変)を総合して判断していけばよいのではないかと思います。
ただし、各行運でのグラフは10年毎、1年毎、一ヶ月毎、一日毎という風に干と支を総合したものになっていますので、期間を半々にするなどして細かく見る場合は変動する可能性もあります。
また、このソフトでは力量の変化をもたらすとされる干合や支合、冲、三合、会(局)の影響を意図的に含めていません。ちょうどプレーンヨーグルトのような状態です。
ですから、ここでのグラフは「どんな場合にそれらの影響を考慮するか」という、その条件を考える上で役立つのではないかと思います。
ところで、実はこのページで用いている命式は「日本」の誕生日時だったりします。(※注:過去バージョンの計算法なので、最新版とは異なっています。)
戦後日本は1946年10月7日14時53分(申刻)<※分は推定>に新憲法が衆議院で可決された時をもって建国というのが主流意見で、それによっています。
(現在2009年は建国63年目)
というわけで、下図は日本の年運の色別喜忌(加減)判定と、五行の力量変化グラフ(上:折線、下:100%積み上げ縦棒)です。
・・・でも、なぜか「四柱推命は個人を見るための占術だから、国とか会社などの“世相”の命運は推し量れません」とか「四柱推命で国の運命をとやかく言うのはおかしい」などと言われていたりしています。占星術では個人のチャートも会社や国のチャートも意味の取り方に気をつければ区別なしに見れるのに、どうして四柱推命ではそれができないと言うのか、僕には不可解です。
で、実際のところ、「ホントはどうなのかなー」という気持ちもあって、このページは日本を例題にしています。
一応、個人的には「見れるはず」と思っているのですが・・・