中国は殷の終わり、周の始まりの時代に初期の形を成したとされる易(周易)。それは今から三千年以上も前の話です。
遥か昔に伏羲・神農が易の原型を作り、そして周の文王・周公旦が卦辞・爻辞を、さらに孔子およびその一門が伝を書いたとされます。
その後、現代に至るまでに様々な人達の手を経て、新しい見方や占筮法が編み出されては、数多の解釈本が世に出されてきました。
そして、今――
易はサビアン・シンボルという盟友を得て、大きな進化を遂げていきます。
・・・・・なんて、最後は希望を込めてみましたが、それが絵空事ではないということは、
このページのデータを使って研究される方には、きっと賛同をいただけるのではないかと思います。
******** 易とサビアンの関係性、その対応表 ********
最終更新:2021年12月13日
「2016-8-17」を基礎として再調整した上で、試験的に「動盤2」を追加したバージョン、「Dec 11,
2021」を公開。
(動盤1・・・水雷屯の初爻が水瓶16度から始まる。動盤2・・・水雷屯の初爻が山羊座1度から始まる。)
#一括ZIPファイル(PDF)
「Dec-11-2021」(約2.6MB)
−−−−−− I Ching_Sabian_(Dec. 11, 2021)..zip の内訳
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※1〜6はPDF、7はJpg(画像ファイル)です。
1.【易 → サビアン】&【I Ching to Sabian English
Version】
2.【サビアン → 易】&【Sabian to I Ching English
Version】
3.【静盤の原理的分割】 ⇔ 【C.I.による便宜的調整版】、【占星術のサイン記号版】
4.【動盤の原理的分割】
5.【静盤:三区分構造】
6.【動盤:四元素構造】
7.【黄道十二星座と易卦の関係性を示した羅盤】【動盤2(冬至と新月を合わせた)バージョン】
−−−−−− I Ching_Sabian_(Dec. 11,
2021).zip の内訳 −−−−−−
【過去版の一部】
(それぞれ1〜2MBあります。過去版は試行錯誤してきたために数が多く、ここに全てを載せられません)
「Nov 06 2020」
「2018-1-8」(純盤の交互反転)
「2016-8-21」(掲載中の純盤を反転させたもの)
「2016-8-17」(掲載中のベースとしたもの)
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※全体的な解説
図表に出てくる純盤、静盤、動盤は、それぞれを区別するために僕が名づけた造語です。
メインは1および2の全体図です。3は原理表と経験知による調整を入れたもの(場合によっては前後1度ブレます)。
卦爻に一対一の対応が見られるのは純盤のみで、基本的には動盤も静盤も原理(等分割)に該当する前後の度数が繋がっています。卦爻の状況における時系列的な流れ。
特に静盤は必ず原理版も参照して下さい。5と6は占星術における火地風水と活動・固定・柔軟とで分類したものです(サビアン度数)。ご参考までに。
純は静&動を統べる意味で「統」と呼んでいた時期もあります。現象のエッセンスを抽出するという観点です。
これは数理および静動の関係性から導き出すことができます。主客が交差する焦点であり、現在の立脚点を示します。
そして、静は先天八卦から導かれ、動は後天八卦もしくは序卦の流れに沿って導かれます。
動は基本は60卦の流れですが、未済から屯、随から蠱、大壮から晋、革から鼎の4つの分節点で乾坤坎離が関わっているようだと気づきました。
働きとしては、純がその時々の中心的テーマ(意識的に取り組むこと、現時点の状況や課題)で、それをどう展開するかが状況全体におけるキーポイントになります。
静は当事者の内面的な指標、いわゆる感情(気持ち)や欲求、心理傾向を反映し、それが現実の状況を作り出す働きをします。いわゆる相生の原理であり先天的宿命(天命)です。
また、動では対外的な指標として一つの行動様式、つまり現象の流れを生みます。こちらは相克の原理であり、無意識の行動パターンや習慣に対する後天的な努力目標ともなります。
これら静動純を天地人と言い換えてもいいかもしれません。
ちなみに、形成過程というか時系列的には天地人ですが、現象を立体的に考える際は天人地と並列させます。
それで、内的な欲求(静)と行動特性(動)がマッチすると、容易に適性を発揮し、課題(純)をこなすことができます。
端的に言えば、その状態が吉(成功)で、逆に上手くかみ合わずに能力を生かせない、または間違った方向に行ってしまう状態が凶(失敗)となるでしょうか。
ただし、これには程度の差があるため、そこから咎・悔・吝というようなバリエーションが出てきているのだろうと思います。
なお純の場合、特に応爻(の度数)と密接な関係があります。もし対応付けが間違っていると思われる場合、応爻同士で反転させてみてください(下記※)。
両者は一つの状況の中で必ずと言っていいほどペアとして登場してくるので、現実にはどちらと絞るのは難しいです。
主客(自分と相手)の関係性が反映されているので、熟考が必要です。
実際、現象を立体的・複合的に捉えようとするのならば、一つの爻だけに限るよりも、少なくとも応爻と周辺の爻を含めた本卦全体、さらに必要ならば関連する卦まで考慮すべきだろうと思います。
※【純盤とサビアン度数との対応での考えどころ】&【English
Version】
これも180度という主客の位置関係が問題で、正確に読み取るためには、対象そのものと観察者の立場とを明確にする必要がありますが、これが難しい。
乾坤坎離の純盤についても逆の可能性があります。その場合も180度反転させてみて下さい。
乾為天に関しては、初爻が牡羊座30度、二爻が双子座30度、三爻が獅子座30度、四爻が天秤座30度、五爻が射手座30度、上爻が水瓶座30度という可能性も考えられます。
それと、純盤および動盤の乾坤坎離にも連続した度数を割り当てています。
表中では純盤は15度と30度だけですが、流れ的に16度や次のサインの1度に繋がっていると思います。
この他、京房の卦気説を基に易と黄道度数との対応を考えることもできますが、煩雑になるので表には入れていません。
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――さて。
易経は今となっては古典書物。原文を読む限り、かなり取っ付きにくくて、四柱推命や紫微斗数などに比べて人気がありません。
そもそも短い文章の中に多くの意味が含蓄されており、一種の象徴(シンボル)を読んでいるようなものだと思います。
昔から多くの先達が研鑽を積み、その成果(解釈や判断)を本にまとめてきました。
しかし、それでも広く普及していないのは、やはり内容が古めかしく堅苦しい印象があるせいかもしれません。
僕は、易の魅力に取り付かれた一人であり、学び始めた頃から、「いつか若い人にも馴染んでもらえるような何かを作りたい」と思っていました。
この易とサビアンの対応表は、その活動の種または苗木となるものだと考え、長年諦めずに取り組み続けて完成に近づけてきたものです。
まだ正確かどうか不安な面もあるのですが、個人的な時期的事情から、今持てる限りの成果をここに示しておくことにしました。
なお、間違いに気がついたら逐次、修正します。
僕の小さな足跡が、後に続く人達によって踏み固められ、しっかりとした道になることを願って・・・