☆奇門遁甲:十干の組み合わせ(10×10)の私的解釈


以下、ブログで書いてきた十干剋応の解釈を掲載します。

(誤字脱字、文脈のおかしい箇所などは見つけ次第、適宜、訂正します。
また、その後の調査と考察によって加筆修正することもあると思うので、
その場合は、一括してあるこちらのページを更新します。)

なお、名言などによって構成した「十干配合に対する語録集」も、
それぞれの数字に対応しています。別の視点を得られるかもしれません。


甲甲
01

自分自身の一生懸命さと、関わる人との間に生まれる相互理解によって運命(道)を拓きます。立ち塞がる様々な障害や差(体格差・年齢差・状況の困難さなど)をものともせずに、奮闘努力によって立ち向う気概の持ち主です。目指すものを具体的にイメージして、それに向けて前進しましょう。また、実力伯仲のライバル、または親友同士が互いに切磋琢磨しながら、お互いに刺激し合って成長を遂げてゆく関係になりやすい時です。善し悪しに関わらず、どんな関係であれ、相手(対象)のことをしっかり考える人です。

甲乙
02

剛が柔を引っ張り、柔が剛をサポートする関係。真の愛のテスト。バックアップしたりされたり、またその努力が認められやすいですが、同時に、上下または並列(仲間・身内)関係の中での迎合や葛藤も起りやすい。巻き込んだり、巻き込まれたり。仕事(義務)を優先するか、仲間と共通の目的に臨むか、そこに自分も加わるか。それぞれの立場での摩擦にどう対処するかは考えどころです。今、何をするべきかというテーマが自然と与えられるような印象。安易に楽観していると後で焦ることも。

甲丙
03

幾らか人騒がせな出方をすることもありますが、時流に逆らわずに上手く才能・主張をアピールすることで、次第に目に見える評価が得られてきます。不可解だった問題や謎も、状況が進展するごとに徐々に解明されていく傾向があるため、早計に結論を出したり、こうだと決め付けたりしないこと。自助努力+支援者=大成の構図。多くの、または有力な協力者を得ることが成功の鍵です。相手の事情や心情に配慮し、恩寵や許しを与えることで最善の解決へと動き出します。同時に、自分自身に対しても“許可”を出すことが、事を円滑化させるために必要であることを示しています。

甲丁
04

面接や交渉、仕事の依頼などにおいて「飛び級」的に効率よく物事を進められる傾向。イレギュラーなやり方で意向(要求や願い)を通すこともあります。余計な条件や手順を経ずに、最短距離のプロセスを経ることでスピーディに物事を達成したり、やろうと考えたことをテキパキと実行に移せる時です。ただし、急進することで周囲(関係する相手)に無礼とか怪しいなどと映らないようにマナーも大事にしましょう。何かを成し遂げることが急務となり、切羽詰って集中したことで、ふと解決策に気が付くということも。

甲戊
05

立場や見解の相違などで一人だけ場違いな感情を覚えて孤立化(孤軍奮闘)する傾向。一線を越えてもいい相手かどうかを見極めながら、人と付き合うようなところがあります。自分自身の魅力や社交性を再構築する必要性。世間知らずを恥じ、偉ぶった態度や過度な秘密主義、頑固さを改めることで周囲と次第に打ち解けられるでしょう。もし周りと反りが合わず頼れる人が側にいない時は、「甘えや依存を断って自力で道を切り開け」とのメッセージかもしれません。必要な情報や資力は自身で獲得しましょう。

甲己
06

相手を自分の鏡として、他者の内に自らを見、自らの内に他者を見る実践。関わる人達に同質のものを感じる傾向があり、そこから気づきや学びが得られます。自分自身に正直になり、同時に相手を信頼することで自然と魅力(磁力)が生まれ、良きパートナーシップが結ばれていきます。仲間もしくは一緒に活動する者としての精神的な基盤がテーマになるので、人としてつながり合う際に最も大事なものとは何かを考えると良いでしょう。

甲庚
07

生命力や人生、計画の土台を切り崩されるような事態を意味します。自分または家族・友達の危機(トラブル)に遭遇する率が高く、それらの問題に対処するために心を砕く傾向。指揮系統が崩壊して組織的に動けないことで弱体化したり、親類間での軋轢が生じたり、予定が狂ったりなど。苦境に立たされた時でも「どうせダメだ」と投げやりにならず、最善を尽くしましょう。飲食物など必需品の確保を。仮にリーダーがいなくても、個々の能力や特徴(長所や短所)を理解し補い合うことでピンチを乗り切れることもあります。

甲辛
08

周囲の動向が気になってしまい、本来の自分自身の役割や集中すべきことから意識が逸れやすい時です。現状認識が甘いとか自覚が足りないとの理由で叱られたり、単純に立場の弱さから他者の都合に利用されて被害者となったり、組織の歯車や駒として社畜的に働かされている場合も。軽率さや安直な行動は、視野を狭めて身を崩す原因になるので注意しましょう。きちんとした情報を得て、何に基づいて判断すればいいのか、真実を見定める必要があります。自分の思い込みや主張を通そうとする前に、心配してくれる友達や家族の話にも耳を傾けてください。

甲壬
09

度重なる不幸や失敗で目的や望みを断たれてしまったり、世間知らずだったり、うまく説明できない現象に遭遇するといったことで、行動原理に不可解な面が生じやすくなる時です。制御不能の内に暗礁に乗り上げたり、悲しみの内に流浪に明け暮れる傾向があります。信頼できる人に言動をチェックしてもらって修正するといいでしょう(要メンテナンス)。それと、もし通常の対処法で逆効果になるようなら発想を変えてみましょう。強硬路線でなく融和路線にするなど。

甲癸
10

自分の奥深くにある内面の動機を理解できると、どういう生き方がしっくり来るのか明らかになり、それと共に生活も展開されてゆきます。精神的・心理的な解放が鍵となる時です。物事の本源的な部分(核となる信念)から定義付けを見直すことで物心両面に対する見方が変わり、その反映として現実も新たな定義に沿ったものに変容し、必要な支援も得られるようになります。状況的に今どうすべきかが自ずとわかってくる体験。この他、保管・記録されていた価値あるものを再び日の目に出すことにも関係します。


乙甲
11

愛情や敬慕などの欲求・感情が相手との関係の中で適切に昇華されることが鍵となる時。意中の人や出来事の要となる人に対して決心を伝える(告白や責任を追うことの宣言)。慶祝な瞬間が訪れることがありますが、その前に往々にして気持ちを整理したり、確認するための紆余曲折が見られます。相手から証明を求められることも。師弟関係の軋轢や三角関係による恋事情が解決に向かう。周りの支えあっての自分であることを忘れず、謙虚でいましょう。

乙乙
12

状況に呑み込まれやすく、主張や想い、技術を伝えようとするも上手く行きづらい時。また、暗躍するか影で蠢く気配のある時。自分のしている行為(献身や親切など)が無価値に思えて精神的に沈んでしまいがち。その上、された側が不安やプレッシャーを感じることも。仔細にこだわったり無理強いするのは避けましょう。相手に負荷をかけ過ぎず、こちらも適度に心身の回復を図ることです。緩やかに行いつつ時を待てば、目的や意志を遂げられるような機会も出てきますから、臆病になったり自信を失う必要はありません。ただ、あまりに自分を枠に押し込みすぎて小さくなってしまうと、今度は力強く状況に立ち向かっていくことができなくなります。本当に動かなくてはならない時に動けないようでは、それこそ自分の無力さを感じるばかりです。

乙丙
13

本人にとって重要な仕事や特別な使命感にかき立てられ、ある程度、周囲の意を置き去りにしてでも責務を全うしようとする意志が出てくる時です。精神が肉体を凌駕するくらいの高い目的意識に支えられてハイレベルな結果を残すこともできますが、その一方で邁進が仇となって、かえって体調を崩したり、身近な人や恋人などに心配をかけたり、行動の理由を理解されずに不満をこぼされることもあります。しかし、それにもかかわらず自らが必要だと判断した事柄には熱意をもって取り組むでしょう。

乙丁
14

独創的な企画やアイデアを世間に発表したり、個の才能を生かす機会を得やすい時です。停滞化した状況に目の覚めるような斬新な考えを送り込めますが、少数派ゆえの苦労も経験するでしょう。社会や物事の真相を知ったり、それぞれの事象の共通項に気がついたり、夢や潜在意識からの情報(インスピレーション)を得るなどして、進路に対する展望が開けてくると思いますが、それらをどう活用するかは本人次第です。誰のための行動であれ、何か将来につながることを目指しましょう。託す者の想い、期待、希望が溢れる時。

乙戊
15

友達や仲間との良好な関係を築きたい意志の表れを示します。留学や旅行、冒険や探索、子供を交えたレジャーでも和気藹々とした雰囲気を楽しめるでしょう。ただし「郷に入れば郷に従え」です。皆の役立ちたいと願うならば、まず信頼を生みだすために実力や誠意を示すことが大切です。それから、もし眠れる可能性(潜在能力)があると気がついたら、皆に協力を仰いで引き出すことを手伝ってもらいましょう。周りの気持ちに全力で応えることで開花するはず。

乙己
16

単なる義務感や執着心に翻弄されずに、状況に応じて柔軟に対処できる精神力が求められます。上手に振る舞える(立ち回れる)かどうかが問われる時。自分自身の癖や特性、本質的な意志(目的)を理解した上で臨機応変に動ける身軽さが必要です。埒が明かないとか堂々巡りをしていると感じたら、まずは事態を冷静に見定めましょう。そこから思わぬ支援者や行動の補正項が出てきて、いい流れが作られることがあります。いわゆる地力とか底力と呼ばれるものを押し上げることができるかどうかが鍵だと思います。周りの人達の良い面を学び、どんどん吸収しましょう。

乙庚
17

相手の意向を蔑ろにして何かと反感を与えがちな時です。協調とか共生がテーマの時なのに、互いに主張を譲らないことが原因で言い争いなどを引き起こしがちです。気分的に嫌かもしれませんが、自分に非がある場合は素直に謝りましょう。また、相手が悪いと思っていても、そのことで強く責めたりせずに、問題(見解の相違など)をどうすれば解決できるかを考え、和解できるような案を出してみると良いと思います。受容性を発揮し、反応の仕方を変えれば状況も変わります。

乙辛
18

突発的な出来事の「とばっちり」を受けるような形で問題に巻き込まれたり、家族の不始末(借金など)の後処理、負傷者や病人の看護や見舞い、育児放棄された孤児や動植物(ペット)の保護活動に奔走する傾向。対立する両陣の間で板挟みになったり、自らに訪れた過酷な運命と向き合う。恨みのある相手と激しく衝突したり、話や意見をネガティブに解釈されて周りから厳しく当たられるなど。築いてきた立場や面目が崩れがちですが、四の五の言っていられない状況になることが多いです。気を引き締めて対処してください。

乙壬
19

理想の自分を夢見ているような、あるいは何かを探しているような過渡期的な状態。ふとした憧れや使命感のために現在の立場や財産、時間を投げ出して行動に出る傾向がありますが、中途半端な実力では手に余ってしまいます。できれば実際的な資格や好条件を得ることが望ましいでしょう。自己過信や高望みは禁物です。見聞を広めて世界を知る中で、理想と現実の溝を埋めるべく目標に向かって一歩ずつ自分を鍛えていきましょう。優れた(恵まれた)人物には思いがけない招待(旅)が与えられることも。

乙癸
20

遺伝的な繫がりのある関係――特に親子や双生児の間での葛藤・憤り・不審・連携・委託などが現れる傾向。アイデンティティの在り処(故郷)を探すため、記憶とその発現の仕組みを上手く利用する時。過去の回想と整理。また、世の無常性や、やりきれなさを実感することで厭世的になり、宗教や精神世界、隠遁的な生活に心が向かうことも。自省には良いですが、前向きに生きる気力が乏しかったり病気で寝込んでいる時は、無駄に考え込まず、ただ元気になることだけに専心しましょう。まずは自分にとってのニュートラル(ゼロ)状態に戻すべく、心身の調整を。状況に流され、自分自身の意思を見失ってしまうことがあるので本心を見つめることが大切です。それがあなたの進むべき道を示してくれるはずですから。


丙甲
21

何か絶好のチャンスを得やすい時ですが、条件か制限付きです。邪魔が入ったり関心が他へ移る前に素早く手を打ちましょう。仕留めれば大利、仕損じれば「ああ、もったいないことをした」と後悔するかもしれません。攻め守りも、すべては適切なタイミングで起こりますが、機会を得た時に面倒くさがったり恐れていると、みすみす逃してしまうことが往々にしてあります。今は有用な情報を一気に得られる可能性の高い時ですから、自分の気持ちに素直になって、ワクワクすることや必要なことにサッと取り組みましょう。

丙乙
22

全体としての大義や表面的な動機からではなく、それぞれに置き換えの利かない個人的な理由に従って行動の意義を決める傾向のある時。自分のためだけでなく、守りたいもの/託されたもの/背負っているものために頑張る。社会的価値だけでなく、内面的にも充足感が得られるものであることが大切です。公共に関することであれプライベートに関することであれ、そうした動向に気を配りましょう。そして、今ある豊かさに感謝しつつ周りの人々との協調関係を楽しむことです。それが更なる高揚感や幸福感をもたらしてくれるでしょう。

丙丙
23

熱意はあっても、「急いては事を仕損じる」の状態です。逸る気持ちは闘牛のようです。慢心したり、成果主義に走って強引に目標達成に向かう傾向。虚栄や押しつけがましさを戒め、着実さを学ぶ必要があります。ストレス・怒り・鬱憤・焦り・思い込みが溜まっていると、たった一言受けた批判や利己的な理由が引き金となり、激情に駆られて短気を起こしてしまいかねません。感情が爆発しそうになったら、何度か深呼吸して冷静になることです。驕りや過ちを自覚したら頭を冷やして改めましょう。

丙丁
24

各々が価値を信じるものに対して効率的な手段で近付くことができる暗示です。自己表現が巧みになり、実力も抜きん出ている場合が多いですが、そのために周りの助けを受け付けず何でも一人でやろうとしてしまう傾向もあります。やがて必要になる助けも拒んでしまわないよう、常に感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。新しい技術や能力の習得。急激なレベルアップに疑いの目を持つ人もいるため、きちんと説明したり、明確に実力を証明する必要が出てくることもあります。立場や見栄から、つい張り合ってしまう場合も。派手さや豪勢さもいいですが、本質を見失わないようにしたいものです。

丙戊
25

自分自身の能力――知恵や立ち回りの巧さなどを生かすことで、実力をフルに発揮して勝利を引きつける(金銭や契約などの利益を獲得したり、目的を達成していく)傾向。対人関係でのやりとり、取引(交渉事)に気運があります。しかし、別の面からみるとゼロサム・ゲームとして相手から搾取する形になったり、都合の悪い人々を追い出すことにもなるため、利害で揉めたり、強引な手腕によって印象の悪さを相手に与えないように注意したいところです。物質的な優位性や気前の良さを持ち合わせていることも多いと思いますので、双方が勝利と満足を得る「Win-Win」を目指して行動しましょう。

丙己
26

真の目的を隠すために見せかけの行動を取るか、その言動の違和感から自然と本人の秘密(素性)が明らかにされる傾向。秘密が分かった時点で化けの皮が剥がれ、そこから本当の意味での素の人間関係が始まります。最初は精神的に落ち込むかもしれませんが、否定的に捉えず、素の自分を知った上で親しく付き合ってくれる人達との関係を大事にして下さい。素晴らしい仲間になるでしょう。しかし、もし言動の不一致――仲間にさえ嘘をついて騙す、信念の押しつけ、無責任さの露呈、金銭の貸し借りの裏切り、連絡や契約事の不履行といったことをすれば、せっかくの信用を失ってしまいます。

丙庚
27

老齢の人や分からず屋の相手をやり込める(説得・納得させる)ために力を注ぐ状況。理解してもらえるように具体的な説明書を作ったり、口頭で念押しするなど。それでも意が通じないこともあってイライラしがちですが、急かさないようにしましょう。手段を選ばない目的追求、パワハラや悪徳商法などの卑劣な手口に注意を要します(するもされるも)。セキュリティを無理やり突破するような強引さが出てきやすく、自ら悪に染まらないことが大事です。また、思い込みや偏った正義感で押し通そうとしていないか自省すべきで、それが上手くいけば、強い相手に対抗するべく、いがみ合っていた者達が手を結んで共闘する状況が生まれることもあるでしょう。

丙辛
28

目前の課題に忍耐強く取り組むことで物事の達成率が高まります。地道に辛抱強く続けてきたことに光が当たる時。安定化による本領発揮。セルフコントロールの重要性。家族や仲間など精神的に密接に結びついた相手との縁、および、その人たちとの団結。もし仮初の親子関係でも「生みの親より育ての親」で固い絆を築けるのと同じように、どうしても踏み込めない一線(領域・話せない事情)があっても、何らかのコネクションや有効なアプローチ法があるはず。奥の手を使う。見方を変え、方法を変え、心を入れ替えて相手や状況に向き合ってみること。金策(金銭的援助を受ける)。また、気力や体力の回復、怪我の治療や幇助、代替に関係することも。

丙壬
29

調子に乗りやすいので、非現実的な内容でなく、焦点を絞った事柄に対して価値を追求するようにすること。先入観や形式にとらわれず真摯に取り組めば、一時的な評価であれ断片的な情報であれ、求めるものを得られるでしょう。楽しい時間と別れの寂しさ。思わぬ掘り出し物や目標が見つかることがありますが、目先の利益にとらわれ過ぎないように。社会や世界の隠れた側面を見て愕然としたり、関わる相手の意外な一面を知って驚くかもしれませんが、表面的なことだけでなく、その本質に対してより深く洞察する必要があります。明らかにしたいことがある場合、それに対するストレートな姿勢が出てきやすい。酒食の席で羽目を外さないように気をつけて。

丙癸
30

大きな範囲では人の歴史、小さな範囲では個人の軌跡(記憶や記録)にまつわる因縁の出来事を暗示。時に、ある種の人災的状況。願望実現に暗雲が垂れ込めて前途多難となったり、苦心して助けた命が運命に玩ばれるように失われて虚無感を覚えたり・・・。自分の気持ちの萎縮、内部の人間による告発や悪事、復讐(仕返し)、怨恨などによって体裁を失い、今までの苦労も水の泡となりがち。仕事は契約の中身をよく確かめて下さい。他、バックナンバーを読んだり、誰かの思想の源を探ることなどに関係します。


丁甲
31

とある事情から生き方や考え方を転換するほどの運命的な出来事が起こりやすいとき(日常的な範囲では使用しているものの機種変更、買い替え、人事異動、転向、移転など)。“見る(撮影する)”ことから思いがけない事実を発見したり、技を習い覚える。独創的なアイデア(解決法)や企画・技術・新商品を思いつくか、それらを斬新な方法で発表するのに良い時です。実力アップに直結するような画期的と思える方法論があれば、決心して実行しましょう。物凄く評判になって、遥か遠方の人々を含めた大勢から注目される人も。

丁乙
32

縦と横の人的つながりを交差させる形。本人の実力と人柄に応じたポジションや役割を与えられる時です。少しくらい変わったやり方であっても、好機を適切につかめさえすれば立場は保証されるでしょう。ただし、何度も同じ手が通用するわけではないので、よく人心を慮ることが大切です。また、中長期というより一時的になりやすい。これまで自分の果たしてきた仕事の成果や今後の取り組みへの意欲を、押しつけがましくないような(親しみを感じてもらえるような)表現で伝えてみましょう。

丁丙
33

有限の資源に依存した社会のように、やがて終焉を迎える要因を抱えている状態。最高潮から急降下する運命。オーバーヒート。調子に乗って分限を超えてまで手を伸ばそうとすれば手痛いしっぺ返しを食らいます。良かれと思ってした行動が裏目に出たり、予想外の事態の悪化に動揺するなど。足るを知ることと同時に、代替案を早めに用意する必要があります。また、自分を認めてもらうことで頭を一杯にするより、どんなことで貢献できるのか、何をすれば喜んでもらえるのかを考えると良いでしょう。

丁丁
34

自分の特質や個性を活かしたいと望み、決心したら迷わず己を信じて進む性質。最も生き生きとできることに傾注すると、共時的な出会いが生まれます。急な展開の始まり。空間事象との明確な縁がある時(距離・数量・天候・土地・生活環境・地元の人や遠方の人との接点・ネットでの結びつき・公共の電力や電波(無線)、案内付き観光など)。抜け道を通って目的地へ向かったり、共通項や目印を見つける。しがらみから離れるため、夢を追うために引っ越す(転換する)。土地改良。現状打破の思いが強く、試行錯誤にめげない強さをもっています。アイデアや思わぬ人との縁が打開のきっかけとなりやすい。

丁戊
35

平穏無事な状況になるまで、しばらく辛抱が必要な時。対人関係などで困窮していることが多いですが、縁や環境が変わることで事態が好転します。気の合う仲間や友人と共に、互いの個性や才能を認め合って活動するのに適しています。同じ山の別の稜線を登る人達のように、各自こだわりのあるスタイルを通す傾向がありますが、それぞれに理解があれば無事にまとまります。ただし、相手のやり方に付き合いすぎると振り回されて疲れるので、ここは方向性が同じならばよしとして、互いの短所は辛抱し、長所を上手に合わせていくことを考えましょう。音楽のハーモニーのように。

丁己
36

プライベートな問題と向き合う時。私情に駆られるか利己的な理由から、相手(異性や仕事上の仲間)との間で意見や方針の食い違いが生じる傾向。互いの短所にこだわり長所を見れなくなるとか、自業自得な言動のために困った状況を招きがちです。個人的な因縁(ミス)に縛られた上に、それに他人を巻き込んでしまったことを苦悩するなど。その人にしか通じない「何か」が現象の核心部にあります。過去の経緯の追憶や心情の吐露、世代交代の決心といったことから状況が変化していきます。

丁庚
37

人生上での行き詰まりやバランスの悪さ(不運など)に我慢ができなくなり、なりふり構わない(見方次第では勇気のある)行動によって対処しようとする傾向。対人関係では互いのプライバシーに関わって秘密を知ってしまうことになりやすく、その場合、それらを了解した上で協力していけるかが問われます。内面の荒くれた衝動が有効な表現形態として昇華されることが重要です。尊敬する人達や懸命に頑張る人の姿に触発されて、自らの生きる意志を強くする体験。

丁辛
38

相手との大きな力の差を感じたり、どうにも歯が立たない絶望的な状況にぶつかって苦労する暗示。手に余ることだと頭では分かっていても強迫的に立ち向かっていく場合があり、他にネガティブな要因が加わると深手を負うことも。意図しない所で発生した他動的な災い(横槍)にも注意。自己管理を徹底し、自覚している脆弱な箇所を修正・改善しておくこと。自分で言い出したことに責任をもち、約束を守ること。会社に働き方の改善を要求したことで目を付けられ、見せしめ的にパワハラを受けて失職するなど、立場を危うくケースとなりやすい。積み上げてきたキャリアを失うおそれも。名も知れない地道な行いと、成果を認められることとの気持ちの揺れが招く凶事。

丁壬
39

“期待の新星(ルーキー)”のような一目置かれた人材として、先達などの周囲から夢や希望を託される傾向。時に通過儀礼としての新旧対決で勝利するか、善戦して実力を示すことを要求されます。事の良し悪しを問わず衆目を浴びやすい時ですが、先取りし過ぎて他人に理解されない面もあり、肝心な部分は独力でやり遂げることが多いでしょう。しばしば先行するイメージに悩みます。天賦の才能とバイタリティ、そこに仲間の支援と絶妙なタイミングが合わさることで前途が拓かれていきます。

丁癸
40

陰と陽、光と闇のように互いに相反する性質が交錯する瞬間。互いに後に引けない思いの中での衝突。時にライバルで、時に親友で、時に傷つけ合った「宿命の二人」という典型的な構図を作りやすい。一方で、そうした関係の外側で都合よく利用された人は、自分の愚かさや情けなさに意気消沈してしまいやすい。モチベーションが下がると、やる気を失ったり戦略や知謀は役に立たなくなり、状況に対処しようとする個人的な行動が逆効果になることも。無理せず身を引くか、プロの助言をもらうか考えどころ。


戊甲
41

自己過信の気が強く、どんな状況でも独力で切り抜けられると思い込みがち。しかし、身の程知らずで孤立無援の状態になると、その脆さが露呈します。権威的な人と衝突したり、障壁(問題)や批判、責任や制限による重圧を感じて、心身や技量の限界を超えるほど無理をする傾向。「出る杭は打たれる」的な頭打ちの状況で、思うように動けないことに歯がゆさを感じやすい。比喩的な意味での「頭上注意」。行為が空回りして思うように理解されないことに不満や焦りを感じたら、とにかく融通性と誠意、真剣さを示すことです。それで徐々に信頼を得ていけるはず。

戊乙
42

他との比較分析を踏まえて、自分が信頼し、基礎を置くものを再認識する時。安心感を得るための通過点としての心理的葛藤の経験。友人知人や家族、気の合う仲間、恋人といった人達との連帯によって今の自分があり、為すべきことが為せることに改めて感謝するとか、苦難はあっても助け合って生きることで人との絆や信頼の大切さに改めて気がつき、尊ぶようになるなど。ウェブのような無数の情報源とのリンクを有効活用するのもいいし、サポーターとして水面下で活動しても喜ばれるでしょう。

戊丙
43

新たな展開の幕開けに伴って人間関係が再構築されたり、周りの人達との関係で、より深く自分自身について考察し始める時。熱意の持てること、喜びを持てることに積極的に挑戦する中で進路を見出すとよいと思います。目的意識が高ければ、次第に相互理解と支援を得られる可能性が高いです。一方で、如何ともしがたい運命もあるものですが、それでも進行を阻害するような諸問題に対処する中で結束力が強まったり、楽しみを共有することで改めて意欲を湧き立たせることもできるはずです。

戊丁
44

力の衰退や絶対量の不足を感じる体験、あるいは能力を発揮できない行き詰り状態になって初めて、そこで大きな転換が促されます。必要は発明の母。画期的な技術や方法論を武器に、一般認識の度肝を抜くようなことをやってのける力があります。最終的には総力を結集する場合でも、適切な時と場が訪れるまでは、各自の持ち味を生かしながら不用意に干渉しない関わり方が選択されることが多い感じです。ベンチャー・ビジネスのような少数精鋭的な活動に向きます。

戊戊
45

条件による制限や指示された規範に従うことを要求されるために、本質的な選択(行動)の自由が損なわれる傾向。肝心なところで邪魔が入って貫徹できない。意に沿わない仕事の強制。問題の原因を見抜くことができないまま階層的な支配に従属したり、疑問に思わずに全体の情勢に流されてしまいやすい。「私はこうする!」という意思を明確に表現することができないことに戸惑い、動きたいように動けずに逡巡するという具合です。しかし一旦決心してしまえば、そこから解決策や展望が拓かれ、自発的に問題に立ち向かえるようになるでしょう。ただし、そのぶん頑固で、意地っ張りになる傾向もあります。

戊己
46

何か重要な意義(将来の希望など)を秘めている人や物を保護しようとして、かえって甘やかしてしまう傾向。子供を育てるための経済的事情で共働きや残業を余儀なくされたり、他者を助けるために自らの身を犠牲にしたり、財産を切り崩してしまったり。心優しくしても行為が裏目に出て依存させるようになってはいけません。重要なことは、保護されている人がやがて機会を捉えて自分の役割を果たすようになることです。惰性的な場のフィーリングに流されてしまわないよう、自覚的に生きましょう。状況を見くびったり、油断していると思わぬ事態になりかねません。

戊庚
47

人を含む森羅万象は、それに呼応する磁力や引力(魅力)を持っています。人は、遺伝として受け継いだこと以外に、どのような環境や人達の中に入っていくか、そしてそこで何をするか、どのように行うかという後天的な生き方の選択によっても個別化が図られます。しかし、その際の判断を誤って悪い仲間に加われば周りに迷惑をかけたり、惨めな思いをしたりするはめになります。また、それとは知らずに悪事に利用される恐れもあるので、心を強く持ち、良識に基づいて判断しなければなりません。

戊辛
48

関わる人達や組織との付き合いが深まると、それにまつわる色々な問題点――粗が見えてくるものです。そんな時、正義感のある人ならば内部告発という形で是正を試みるかもしれません。ただし、個人的な憂鬱感や憤りが表面化して相手への辛口批判となった時は、ちょっと振り返って自分自身にも原因がなかったか考えてみる余裕も必要です。わざわざ亀裂を生み出し、生活に明るい話題が出づらい状況を自ら作り出さないためにも。真実をどう伝えるか(伝えてよいか)、その手段と判断に苦心する傾向。

戊壬
49

心を悩ませていた一連の出来事が一段落することで、経験に対してより大局的な視野で捉えられるようになります。本音で人や物事と向き合ってみて初めて、恐れの正体やそれを克服することについての理解を得られます。モヤモヤが晴れてスッキリした気持ちになったり、心の整理が付くという一種の悟り体験。呪縛からの解放。問題に対するアプローチ法に迷いがなくなり、解決への道筋が明確になるなど。信頼でつながれた人脈(ネットワーク)をフル活用してみましょう。

戊癸
50

秘伝のような「隠されてこそ意味がある」と考えられているものがテーマになりやすく、それを巡って意見が対立しやすい時です。秘密や秘めた心情がテーマに上りやすい。個人的に胸の内に収めておくべきものを含め、表面化しては困るものに対し、手順の不備や人為的操作などの影響も相まって結果的に公にされないケースが多い。反面、不信感や展望のない状況に不満が生じ、人間関係のクーデターが起きることも。コミュニケーションの機能不全による活動の頓挫(需要と供給の不一致)。子供の家出や反抗、登校拒否、親としての怠慢や逃げ。また、組織脱退とその報復(奪回・反発行動)などが見られました。本質とか肝心なことを見失っていないか、そしてそれを思い出すことで状況が好転してきます。


己甲
51

余計なプライドや自己過信(慢心や高望み)が邪魔をして、せっかくのチャンスを生かせなかったり、物事の自然な進展を阻害してしまう傾向。精神的な未成熟さが露呈しやすい時。また、恐怖・挫折感・劣等感・卑下・異性・仲間との確執などが障壁となって脱皮できない状況も。請け負った仕事の失態をごまかそうとして取り繕い、かえって酷い事態を招いてしまったり、必要となるものを勝手な判断で軽視したり失くしてしまうなど。言い訳やつまらないプライドのような利己的な心を捨てれば、殻を打ち破っていけるでしょう。

己乙
52

内側と外側、自と他という異なる視点が焦点化されやすい時です。一方の側では自分のプライバシーやテリトリーを守ろうと壁を築き、他方では同じようにしている相手の懐へ潜ろうと試みます。この時、双方の同意の下に協力体制が築けると、互いに利点を享受し合える有意義な関係になります。融和政策。才能と興味の一致でつながる異性関係。外面を補強・改造することで内面の安心感を得ようとする心理もあり、体型や服装へのこだわり、整形手術、リフォーム、インテリアの配置換え(模様替え)などに凝る人もいます。モデルチェンジやフォームチェンジで心機一転。

己丙
53

慶事と忌事とが混在するような状況(ネガ・ポジのせめぎ合い)。ポジティブな方向に進んでいた所へ、憂慮すべき問題が顔をもたげるといった具合で、例えば結婚・妊娠と乳ガンが同時に来たようなもの。今はまだ面倒な事態には発展していなくても、その兆しのある時なので注意して下さい。誤解や誰かの策略によって思わぬ傷害を負わせられたり、揚げ足取りをされて社会的評価の低下を被る恐れがあります。その一方で、そもそも誤解を招いたり醜態を曝すような言動をしてないか自問することも必要です。社会や周りの意向と自分自身の想いとがマッチしないことに怒りを感じるかもしれませんが、それを恨むよりも、有無を言わせないほどに自分を成長させるバネにしたほうがいいでしょう。

己丁
54

油断大敵。思わぬところに問題の因子が潜んでいます。幸せのために用意周到に積み上げてきたことでも、邪魔されたり、一瞬の気の緩みから台無しになってしまいかねません。目的を成就するその時まで集中を途切れさせないようにしましょう。時々、法の目を潜って私腹を肥やそうと誰かに罪を被せたり、ずる賢い手段で相手をやり込めようとする人がいますが、いずれ悪事の証拠が挙がって破綻することでしょう。現状認識の甘さと、エゴ(私利私欲など)により常識的な思慮を失ったことによる判断ミスが危険を招く時です。

己戊
55

交際能力を発揮して仲間を作ったり、経験の幅を広めようとする心理。様々な方面からの協力者、多くの支援者の存在が鍵となる時。見合いや会合、パーティへの参加。状況に対処するために結束するしかないか、人徳のなせる業とでも言うべき展開で危機を回避したり、事態の改善(問題の解決)に至る場合が多いです。特に、技術者などその道のプロや必要な情報・権限を持つ人間とのコネクションがあると助けになります。そうした人脈を有意義に生かしつつ、恩恵への感謝も忘れないようにしましょう。

己己
56

大切な人や物を失ったり、責務を果たせなかった精神的ショックなどで気力が著しく低下し、軟弱化したり病気になる傾向。また磁力的作用として、不意の怪我やトラブルで他の人に仕事の代行を頼まざるを得なくなったり、本人が生気を失っているのを見て周囲の人間がなんとかしようと奔走することも。悲嘆に暮れてばかり、あるいは諦めきって意気消沈していては救いはありません。自堕落に陥ったり現実逃避するよりは、少しでも希望を見出せることをしたほうが気分が良くなります。エゴの衝突に注意。

己庚
57

身近な環境とは全く異質な地域から来た人や、刺激的な魅力を持った相手(何か)に惹かれる傾向。そのこと自体は構わないのですが、他の面で蔑ろにされるものがないかに配慮する必要があります。仮に当事者は良くても、その親や家族、知り合いに心配を掛けることもあります。確かな理由があるのならともかく、歪んだ欲求から行動した場合、それが苛立ちや憎しみを生み出すことも。目先の楽しみや周りを顧みない態度が、結局は自分だけでなく皆にも迷惑をかけてしまうことに早く気がつかなくてはなりません。

己辛
58

なぜこうなったのか一向に理解できないような、複雑で混乱した状況に置かれる可能性のある時。自らの失態で失意の淵に落ちることも。納得できないことや問題の原因を責任転嫁する(される)かもしれません。でも、自分の至らない所を直視せず、一方的に相手に罪を擦り付けるのは恥ずかしいこと。反省すべき点があれば潔く改めましょう。ただ、それにも関わらず不可解な現象や忌わしい出来事に煩わされるとしたら、そこで何かを学び取れとのサインです。いったん受け止めた上で対処していくことになるでしょう。

己壬
59

基本的に自分の視点からしか物事を見ないために、世間的に常識とされるやり方に馴染めず、自己流――利己的とも言える流儀を通す傾向のある時。人との付き合いにもその態度は貫かれ、融通性に欠け気味。現実的な価値よりも精神論にこだわりやすく、意に沿わないことには感情的な反応をしがちです。頭では愚かなことだと分かっていながら判断を誤るようなバランスの悪さがあります。年齢的・身体的・境遇的に弱い立場の者を虐待せず、優しく接してあげることが大切です。

己癸
60

老人と若者の衝突のような、進取性が伝統などの保守性とぶつかって雲散霧消するか、徹底した抵抗に遭う経験をしやすい時。完膚無きまでに打ちのめされて自信を失ったり、意欲が減退する傾向。こだわって取り組んできたことが一つのミスをきっかけに台無しになったり、予定をキャンセルされて無駄骨に終わったり、機械を故障させてしまうなど。特に、自分で「これをしたら“水の泡”だ」と思うことを敢行して唖然としてしまう一面もあるので、全てがご破算になって後悔する前に手を止めて考え直しましょう。もしダメになってしまったら、気持ちを切り替えて出直しです。


庚甲
61

急激な運動やハードワークにより心身を酷使し、時に打ちのめされてしまう傾向。飛び出し事故、飲酒運転や無謀運転、既往症の再発、病状の悪化などに注意が必要。生命が危ぶまれる恐れがあるので、心臓病などで常備薬が必要な人は絶対に切らさないように。親しい人との離別(生別死別、異動などで縁が消えること)を近々見る可能性が高い時です。他、辛い体験がトラウマになって後の人生に影響するなど。外側のみでなく内側からも用心し、まずはネガティブさを中和する考えを心がけて下さい。

庚乙
62

身内や親しい友人が悪い道へ進もうとしたり、危ない橋を渡ろうとしている時、それを嘆いて抑止しようとする働き。保護意識。及び、その関係者との接点を示します。欲に目が眩んだ人や、身の危険や家族を顧みずに状況に深入りする人を咎めます。偽りの正義と嘘、亡き人の意志の誤解、日常生活の軽視、利益を巡っての争いなど。悪い予感がしたら速やかに退避を。命の危険を感じたり、本当に心配してくれる人の泣きっ面を見て初めて、我を失っていた自分に気がついて猛省、安堵する事例もありました。

庚丙
63

他者の都合で自分の名義を奪われたり、権力を揮われて面目を潰される傾向。外発的に生じた問題で、理不尽にも中心的な被害を被りやすい(すり替えや誤解によって容疑者としてマークされる、生活の基盤を奪われるなど)。また、自分勝手な理由から打算的な性質が浮き彫りになるか、ストレスや貧困、感情のもつれから、強奪・窃盗・傷害・詐称(嘘)・罵倒といった行為に及ぶ場合も。そうした態度によって周囲の不評不信、反感を買うことが目立ちます。

庚丁
64

友達として心配したり、真心から相手を助けたいと願い、アドバイスや直接的な支援をしようとする傾向。ところが、相手は何かに心を奪われていて聞く耳を持っていなかったり、「正義感ぶって面倒な奴」と受け取られる可能性も。物事の進め方が強引で身勝手になりがちなため、周りの理解を得にくい面があります。目的不明な態度のせいで信頼を得るのに苦心するなど。状況的に必要なことだと思えても、それが単なるお節介になってはしまってはいけません。戦略的な言動を控え、素直な気持ちで事に当たりましょう。やがて心は通じ、誤解も解けることでしょう。

庚戊
65

何らかの問題のある状況(人の集まり)に介入したり、させたりする傾向。良かれと思っての行動でも、なぜか順調に行かない場合が多く、好意的に受け入れてもらえないばかりか邪険に扱われやすい。原因としては、要領かタイミングが悪い、配慮・準備不足、余計なお世話、意地を張っている、下心が感じられる、疑いや恨みを買っている、運命的に介入すべきではないなど。この他、嫉妬や不信感から憎まれたり、敵(競合相手)の急襲や妨害を受けることも。友好的な関係が作りづらいか、持続しづらい時。 ルールを無視するような理不尽(非常識)な要求をしないこと。悪い予感のする流れに乗らないこと。

庚己
66

個人としての重要な問題あるいは秘密が、社会の(時に隠された)一面と不可分に結びついており、問題を克服しようとしたり探求・調査を進めていくと大きな壁にぶつかる傾向。社会的事件や個の範疇を超えた問題に対して、一個人が責め立てられたり、村八分的なイジメだとか仲間外れに遭いやすい時。異端分子のような何かしらの許容できない人や事柄に対して、それを排斥したり抹消しようとする勢力が存在するケースが多いです。しかし、腐らずに自分を保たなくてはなりません。

庚庚
67

戦格と呼ばれる忌むべき方位の一つ。何かをしようとする際に、ノイズ(理不尽に不安にさせたり異を唱えるもの)が現れやすい時。騒音など、人騒がせな迷惑に悩まされたり、互いに主張を押し通そうとして衝突しがち。憎しみを憎しみで返すべからず。怒りをそのままぶつけず、大人としての冷静さをもって話し合いましょう。反対意見や否定的な事柄に過剰反応するのではなく、どうすればトラブルを回避できるか、注意点は何か、より優れたアイデアはないか、根本的な解決方法はないかなどに聞く耳を持つことが必要です。二択ではなく第三の道を見つけられるかもしれません。

庚辛
68

まだ事情がよく呑み込めていないか初歩的なことが習得できていないために、足手まといになったり周りの人の癪に障る傾向がある時。創作家が納得のいかない作品を粉々に叩き割るように、相手や自身の内にイライラさせる原因があります。しかもそれを拒絶できない場合、訓練や教育をするために骨を折ることになります。痛みをこらえて無理をするなど。ただ、最初は呆れられたり頭ごなしに貶しても、学習が進むにつれて意外な一面を見せ始めるなどで、連携とかライバル意識が目覚め出すこともあります。宿敵とか因縁の対決となることも。

庚壬
69

本篇から逸脱した番外編のような時。しばらく脇道へ逸れたり、ひとり寄り道をする中で経験した諸々――浮かれ・不注意・悔悟・葛藤などを踏まえて、改めて本来の目的(本筋)に立ち返ることができれば、さして問題はないでしょう。ちょっと勢いで調子に乗って傲慢になったり、ウケを狙って失笑を買ったり、相手の内情を知って世話奉仕に通ったりと、何か普段とは違うことをしやすいのですが、実状を把握して「用済み」になったと分かった時点で我に返ることになるはずです。過去の自分を許し、受け入れましょう。

庚癸
70

重圧や因縁による心労が主なテーマ。歴史を遡って経緯や真実を聞いて動揺したり、自分の過失を隠すためについた嘘のせいで怖い思いをしたり、取り繕うために面倒を抱え込むなど。美味しいからと食べ過ぎて吐いてしまうようなもので、消化不良に陥りやすい時。力の差が歴然で勝ち目のない状況に強いストレスを感じて調子を崩したり、極度の疲労に加えて衝撃的な情報が加わったことで過呼吸になってしまった人も。不安や混乱に潰されないよう、自律的な心の制御や休養、周りの保護が欠かせません。


辛甲
71

個人の力ではどうしようもないことは分かっていても何かせずにはいられない、という時はあります。効果があるかどうか定かでなくても、主張することで多くの人に問題に対する関心を促そうとするなどです。複雑な事情がある、相手の素性が分からない、持ち物や技能が役立たないとかで思うように事が運ばないと感じがちですが、それで悲観したり誰かを妬んだりしても仕方ありません。どんな状況でも今できることは何かを考えて行動しましょう。そうした過程で、やがて活路や賛同者が現れてくるはずです。

辛乙
72

よそから来てふと人助けに加担したがために、かえってトラブルや危険を招いてしまうような状況になりやすい時。急激な状況の冷え込みや波瀾がもたらす出来事。どういうわけか達人的(プロ並み)な技量をもっている人が多いのですが、その強さを逆恨みされてしまうとか、身元や目的を知られては困る事情があるとかで、調和したくてもできなかったり、場合によってはこの時がキッカケで精神的支柱を切り倒されたかのような大ダメージを受けることも。身近な人の命に関わるような事故やパートナーとの決別などが近く迫っているかもしれません。刃物関係の事例も少なからずあり、注意が必要だと思います。

辛丙
73

世論や周囲の評価が運気を左右する時です。まことしやかな情報やガセネタ(デマ)を真に受けて判断を誤りやすいので、ボッタクリや詐欺などに注意し、何が真実なのか見極めなくてなりません。裏を返せば、正しい情報伝達(指示)が絶対的に必要です。また、体のいいことを言うだけで期待を裏切って失望させたり、恩を仇で返さないように力を尽くしましょう。自分の力を過信せず、味方してくれる人と協力して事に当たること、そして価値ある結果を残すよう心がけることで良い成果を得ることができるでしょう。利益を独占しようとして周りから猛反発を受けることも。周りに流されたり、逆に迷惑を掛けたりしやすい(体調を悪くして全体の予定に影響するなど)。

辛丁
74

個人や中小規模の活動で効果を上げやすい時で、辛の中でも有効に使える配合です。頼み事をしたり融資を求めたりするのにも良いですが、能率や利益を優先して欲をかき過ぎると後悔する羽目になるかもしれません。基本的に誠意と慎重さが要の時なので、ろくに書面を確かめもせずに事を急いだり、テキトーにしておけばいいという考えは良くありません。それが原因で食い違いなどの問題が起きてしまう恐れもあるからです。こちらの意を了承してもらうためにも、相手の価値や尊厳を認めることが肝心です。丁寧な態度を保ちましょう。

辛戊
75

注意力散漫、集中力不足といったことが問題の原因になりやすい時です。何か事を進める上での阻害要因が出てきて、それに対処するために“もがく”ことが、かえって危険度を高めてしまう傾向があります。何かの犠牲や心の動揺を誘う状況にさらされることが多いですが、心を静めて精神を集中したり、自然体でいることを心がけて下さい。また、口車に乗せられて安易に信頼してしまったばかりに失態を曝すことも。平常心を忘れず、状況を見る目、自分自身を含めた人を見る目を鈍らせないことです。

辛己
76

広い意味での家族とか仲間内(同類)に根をもつ問題に巻き込まれる形になりやすい時。過去の因縁――過失、問題行動、背信行為(裏切り)、浮気や恋敵などで追われたり、または家族など大事な人をかばおうとする想いから自ら罪を被るような行動に出る人も。どういった経緯があって現状に結びついているのか情報を集め、誤解なく的確に対処することが求められます。ただ、もし相手の信頼を損なっている原因が自分自身にあると自覚しているならば、潔く心を改める必要があるでしょう。

辛庚
77

拮抗する力関係での激突、実力差を埋めるための熾烈な鍛錬、または厳しい状況の対処のために心身が疲労困憊する傾向。恨み憎しみも生じやすく、復讐心に駆られて攻撃したりされたり。ケンカ沙汰、ダメージ量を重視するような対戦試合(ゲーム)。仮に実力に自信があっても、無駄に敵を作らないためにも人前でみだりに力を誇示ないようにしましょう。一方で、陰陽虚実の理を学んで剛と柔のバランスを計れるようになったり、物理的な勝敗を超えた深い理解を得ることで、考え方や心が変わることもあります。

辛辛
78

見解の相違や状況的なすれ違いが起きるか、周囲の事情や相手の意向などお構いなしに自分の都合を優先する傾向。自分の信念(強迫観念・使命感)を押し付けてくる人に対する反感、冷遇。他の何ものにも配慮せず、ただ己の誇りと目的のために動くので不信を招きやすく、今まで築いた人気や地位・信用が失墜しがち。しかしそれすら厭わず実行に移す場合も。そして、これに捲き込まれた人は卑怯さや不可解さを感じては、やりきれない思いに苛まれます。傍若無人な勝手さ、自分を過度に売り込もうとする意思などのために、人々の気持ちを汲み取れなくなっているようです。

辛壬
79

実力はあっても性格が悪かったり、技に対する心が伴っていなかったり、高飛車になって我がままなことを言い出す面が問題となりやすい時。力あるものは同時に謙虚でなくてはならないのですが、周囲の人への配慮にも欠けがちで無理な要求を押しつけてしまうことも。相手を引きつけ、留まらせるにはそれなりの魅力が必要です。口先だけで体裁を取り繕ったり、誇大妄想に終わらないように日々の努力を伴わせなくてはなりません。楽しようと横着すれば、そのいい加減な気持ちや手抜きが目立つようになり。身内や友人知人からの叱責を受けるなど、かえって苦しい状況を招いてしまいます。

辛癸
80

洞察力や冷静さが問われるような状況になることが多く、公私に亘ってその陰日向を察知する危機意識が求められます。他者の思惑や策略に嵌って騙されたり、うまい話に乗せられて損害を被らないように注意。他方、人の落し物や秘密を悪用するなどの人間性を疑われる考えに染まらないように自分を律して下さい。ネットワーク利用の悪い面が出やすい時でもあります。大抵、心に巣食う悪は気配もなく忍び寄ります。こういう時にこそ、明察と道徳心が必要だと心得ましょう。また、もしダメ出しされたら、素直に受け止めて改善しましょう。


壬甲
81

信じられないような不思議さだとか空想物語のようなことを体験しやすい時。異世界・異次元存在とのチャネリングや交流、暗示的な夢など、常識が通じないか覆すような事態が起きる傾向があります。そのため地に足のつかない宙ぶらりんな状況になりやすく、場合によっては正気を疑われたり、洗脳(騙されたり、おだてられて利用される)の心配も出てきます。精神的に不安定なまま(生死や時空の狭間を)彷徨うことになりがちなので、何か確固としたもの――深い絆とか目標の実現に必要な具体策などが必要です。

壬乙
82

ひょんなことから物事の水際や一線を越えてしまい、「乗りかかった舟」状態で途中で止めることができない時。奔流に飲まれる。異性との関係(恋人が抱える問題)、未解決問題や意図的に曖昧にされていることの真相に踏み込んでいく性分。身勝手な行動が招いた面倒な事態に周りの人間を巻き込んでしまい、強い自責の念にかられる人もいます。一方で、相手との関係の仕方や状況の捉え方によっては、結果的に反省して自分の人間性を修正したり、その立場を自覚(再認識)することも。

壬丙
83

潮時、または、「もういい加減にしてよ・・・」という状況。挽回(対処)しなければ取り返しがつかなくなる段階を象徴します。画竜点睛を欠く。状況を悪化させないために、勇気をもって今できる行動を。目的(夢を叶えるところ)まであと少しという時になって、不安になったり、情にほだされたり、外的影響によって不透明さや不条理さが生じ、機会(企画・需要・用件)そのものが消失してしまうことも。もう用済みになるものが最後のカードとして使われて裏切りの憂いを抱えるとか、意を正しく伝えていない、または不器用な振る舞いのために誤解を招いて無用な敵を作ってしまうなどです。大切なことは曖昧にせずに、希望を失わない内に適切に対処しておきましょう。

壬丁
84

個々の特性や要望に合うような人・環境・事物などを求め、概ねその目的に沿ったものが与えられる可能性の高い時。例えば贈り物をする場合、相手の性格や興味、立場、年齢などに配慮すると思いますが、それと同様に、自分や相手にとってタイムリーであったり、的を射た方法や出会いというものがあります。時にはそれによって道筋が示されることも。さらに、今あるもののを臨機応変に使うことで問題解決に近づく機転の良さも備えています。ただし、対象への偏見や思い込み、そして独断行動には注意して下さい。

壬戊
85

男性にとっては特に勢いのある時で、何かと強気に出る傾向が見られます。真に実力があれば目的を遂げられるでしょうし、さらに謙虚さがあれば周りからも絶賛や協力を得られるでしょう。しかし、お金持ちのボンボン、地位や権力(後ろ盾)があるといった理由を振りかざす人は反って恥をかきます。それがコンプレックスになっている人も。一方、女性にとっては(複数の)男性と接触する可能性があり、良くすれば理想の相手に出逢えるかもしれません。けれど、人を見る目がないと単にバカを見るはめになるでしょうから、自分自身を高めることが何より大事です。

壬己
86

公人と私人それぞれの顔の間で板挟みになって苦悩する傾向。欲求と充足の関係がアンバランスになって昼間っから酒色に溺れたり、知らないところで起きていた事(噂や罠、汚名など)の影響で手の平を返されたように契約がキャンセルされたり、身近な人の過去に関する嘘と真実が明らかになって絶句したり・・・という具合です。弱い立場の個人が辛い仕事を課されて心身を消耗する一方で、漁夫の利的に私腹を肥やす人間の影がチラつきます。「平和と安定のために軍隊を持つ」みたいな矛盾の中に生きることで正常な判断が失われ、取り返しのつかない罪や過ちを犯す恐れも秘めています。

壬庚
87

体や心が壊死または浸食されていくような状態になりやすい時です。尋問や事情聴取といった精神的負担、子供や部下の不始末とか健康問題でのストレス、中毒やウイルス感染で苦しむなど。疲労が祟って病気になったり、事故を引き起こす危険性もあります。しかし事例的には、高度な技能をもった治療者に看てもらって劇的に回復したケースが複数あることを考えると、有能な医者や薬剤師(特効薬)、施術者、看護者、理解者、相談者、適切な潜在意識への自己暗示などを見出せるかが重要だと思われます。

壬辛
88

一本筋が通っているかのような芯の強さがテーマとなる時です。正義感に溢れていたり、決死の覚悟や確固とした心構えで状況に臨んでいく傾向があります。まるで海の底や引力圏から脱出するような強い生存衝動が現われる時で、身体的・精神的な窮地からの超克体験とも言えるでしょう。自力と他力の協同歩調による救済。ある意味、心の封印とかリミッターが解除されて覚醒するようなもので、自分に正直になって勇気が湧いてきます。“健全な肉体に健全な精神あれかし”の格言が相応しい時。

壬壬
89

するべきことは分かっているのに、自身に内在する問題や対外的な理由があって紆余曲折・試行錯誤を経やすい時です。能力への不安、思考や気持ちの整理をつける必要性、立場(領分)の違い、監督不行き届き、直接手を下せないもどかしさ、力場(環境・時空・リアリティ)の不安定さ、酒や睡魔・トリップによる意識朦朧、記憶の曖昧さ・・・など様々な原因があります。心身の調子も狂いがちですが、それでも、目的のため、背負うもののために逃げるわけにはいかないという思いから急進しがち。事後になってカミングアウトしたり、辿って来た道程の意味を理解することもある。同情心から問題に自ら踏み込む場合もあれば、どさくさに紛れて目的を果たそうとするなど、いろいろな思惑が交錯しやすい。

壬癸
90

相手に対する畏怖、物事の展開に対する心配、失礼に当たらないかといったストレスやプレッシャーから、お世辞にもユニークとは言い難いトンチンカンなことをしてしまう傾向があります。気が動転していたり、社会人としてのマナーを備えていなかったり、その分野の基本やルールを心得ないまま思いつきで事を進めがちなのです。そして周囲から酷評を受けてしまう。少なくとも自分が関わる事柄の初歩くらいは身につけて、世間の倫理やモラルに反したり、相手を怒らせることのないようにしたいものです。他方で、全く予想もしなかった結論が提示されるという、驚天動地なやり方が出てくることもあります。どんな理由や思考経路でその結論に至ったのかわからない怖さも内在しており、不可解さへの不安と理不尽さを感じることもあるでしょう。一般論や定石が通用しないケースがまま見られます。セキュリティなど安全面での見直しをしておきましょう。


癸甲
91

暗い闇の中で一筋の光明を見出す、まさに“くもの糸”の逸話のような時です。絶体絶命と思えるような状況でも、本人(達)が諦めさえしなければ必ず道は拓かれ、救援の手が差し伸べられます。昔の仲間や知り合い、恩師など旧知の仲に縁のある時。しかし、力添えや理解を得るまでには人脈だけではダメで、人柄や仕事ぶりを見定められたり、恥を忍んで頼み込んだりと、一生懸命さや必死の努力の跡が窺えなくてはならないことが多く、易々と支援を申し出てくれるとは限りません。真に必要なこと(守るべきもの)のために命を張っている、そういう密度の濃い生き方をしているかどうかが鍵です。そして、どん底から這い上がった時には今までにない強さを得ているでしょう。秘密や嘘を明らかにしようという気持ちが強いか、本音・本心を問い質すことになりやすいです。

癸乙
92

感情のすれ違い、事情や状況の急激な変化、時間的・空間的制約、方向性や考え方の違いのために離別の憂いが生じやすい時。夫婦間や恋人間、友達など大切な人との「さよなら」に関係する事例が多いです。個人のフラストレーションとか一対一の勝負・揉め事にのめり込み過ぎて、家族や仲間(チームなど)に不快感を与えることも。必ずしも否定的な状況とは限りませんが、感情(感傷・激情)的になりがちなので思いやりの気持ちや冷静さを忘れずに。特に話し合いの席では、正直かつ穏やかさを心がけて。それぞれの文化や国柄、生活や考え方の違いを認めることから様々な視点が生まれてきます。

癸丙
93

主役の交代劇が起きやすい時。理由としては、新人にお株を奪われ面目丸つぶれ、自身の慢心や判断ミスによる失態と評価ダウン、役割をこなす力はあっても不安材料を抱えている、仕事に飽きて逃亡(影武者を立てる)、事態の悪さから辛酸を嘗める等です。それまで特定の立場にあった人は所在無さや無価値感を覚え、その横では周りに認められて喜ぶ人がいます。しかし、一人ひとりには適した位置があり、そこで各自の才能が生かされることが本来の在り方ですから、嫉妬や保身のために相手を蹴落したり、逆に自分を卑下する必要は全くありません。いがみ合うことなく、それぞれの個性や特質を理解し、生かすことが望ましいのです。

癸丁
94
本人の意向とそれに反する動きが焦点化しやすい時。具体的な内容が明かされないか不明瞭で誤解しやすい話、人が勝手に正しいと信じている説や噂、専門家の主張を鵜呑みにする危険性、曲解されたまま進む物事、きちんと説明する前に早合点される、意図的な編集や情報の捏造に困惑する、など。また、(一度断られた話でも執念深く)誰かを引き込もうとして陰謀的な策略を企てる人もいれば、相手の無理を承知で話を持ちかける人もいます。スランプに陥って苦しんだり、真相不明な問題に悩んだりするかもしれませんが、諦めずに取り組むことで次第に打開の兆し見えてくるでしょう。
癸戊
95

自分の力だけで奮闘努力しても目的達成には届かないことから、必然的に周りの人達との協力と調和の必要性を感じる体験。最初は無理難題に悪戦苦闘することもありますが、それぞれの努力に加えて、お互いの特技や才能を合わせることで最大のパワーを発揮します。時には、皆の意識や力の結集の指揮を執って、物事の中心人物となる場合もあるでしょう。積極的にスキルを活かせる場に参加することで、本人の力を引き出すだけでなく、結果的に全体の進行にも好ましい影響を与えることになりやすい時です。

癸己
96

突然の病気や事故による怪我などの肉体的障害、対人面での破綻、失恋、家族との死別といった精神的ショックにより気持ちが動転しやすい時です。関係に新鮮さや発展性が見られず交際に飽きが来たり、倦怠感や嫌悪感に苛まれたり、事件が起きて連絡が取れなくなる(拒否する)など。これらのことで性格が一変して、急に反抗的になったり、正常な精神状態ではなくなりやすい。傷心旅行に出て行きずりの恋に走る人も。その一方で、困難さにめげず鋼の意思を持って奮闘する人もおり、その姿には胸を打たれます。忍耐強く他者をサポートすることで、落ち込んでいた自分自身を癒すキッカケを得るでしょう。

癸庚
97

内輪の問題をわざわざ外に言いふらして家族が恥ずかしい思いをするとか、内心のイライラが表面化して怒りをぶちまける、つまらないことでの口論など精神的に食傷する状態になりやすい時。経済事情を知りながらも道楽に時間と金を浪費する亭主に愛想を尽かす主婦、役立たずだと思い込んで荒れる息子、一族の問題や兄弟間での軋轢による対立、悪意はなくともありがた迷惑な人達、親が悪事に加担していることを知らずに純粋に信じている娘など。タイミングよく諭したり、問題の核心にアプローチできれば次第に更正されていくようになりますが、本人にも、投げやりにならない“腐っても鯛”の精神が必要です。

癸辛
98

持ち上げられては失意に沈められ、またはその逆が起るというアップ・ダウンの激しさに翻弄されやすい時。勝気や傲慢さを諌められて「井の中の蛙、大海を知らず」を思い知る、いったん窮地に追い詰められたところでハッと大事なことを思い出す、今の自分に必要なことに気がついて持ち直す、抱いていた恨みが誤解や嘘に基づくものだと知って困惑する、急激な老化や若返り、不条理な社会の風潮と本人の自由意思との葛藤、感情の昂りで性格が豹変するなど。絶望の淵にあっても最後まで諦めないことが決定的な違いを生みます。

癸壬
99

良くも悪くも形勢逆転を意味する時です。悲しみや障壁で進むべき道を見失って立ち往生していたり、自分自身の意思さえハッキリしない暗中模索・五里霧中の状態を経験しているかもしれません。改めて自分自身の存在意義と向き合い、本音や本性が何かを確認する必要があります。嘘偽りで築かれたものは長くは続きません。真実だけがそれ自身で立てるのです。もし真実が闇に葬られていると感じたり、偽者が蔓延して安全のために本物が姿を晦ませざるを得ないのだとしても、あなた自身は常に「あなた」という真実・本物であり続けて下さい。それこそが、この状況を打破する唯一の方法なのですから。

癸癸
100

身体的・精神的に強い負担が掛かる傾向のある時。不安やストレス、疲労感、睡眠不足、自暴自棄、薬物中毒や副作用による禁断症状、不穏さや自滅を誘う空気、命を投げ出すことと命を粗末にすることを履き違える、悪事の発覚を恐れて邪魔者の抹消を図ったり善人を取り繕う、無力感やトラウマに苛まれての自信喪失、深手や重病を患う、注意力不足、部分的な記憶障害など。落ち込むような状況を経験しやすいですが、暗闇に見えても「真っ暗」ではありません。自分自身を保ち、よく事態を見て希望の光を探して下さい。その光は小さいかもしれませんが、必ずあります。


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