*30 mysteries


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易経は上下篇として、前半と後半とに分かれて書かれています。
経典的には、1.乾為天から30.離為火までが上経、31.沢山咸から64.火水未済までが下経です。
ちなみに海外では、16卦ずつ四分割(乾〜豫、随〜恒、遯〜井、革〜未済)する書も見られます。

僕自身は、考え方の一つとして周易参同契の理論に則した方法論を用いています。
それは、まず乾坤坎離の4卦を本質的なエネルギー状態(変化形態)として捉えて除外し、残りの60卦を序列的に扱う、というものです。
(→易とサビアンの対応表の動盤参照
これは京房が卦気説の中で坎離兌震を除外する理屈と似ていますが、周易参同契の場合は先天的な影響として乾坤坎離を考えているように思えます。ただし、僕自身は乾坤坎離の4つも特定の位置にダブらせて配置させているので、全く除外しているというわけではありません。

ともかく乾坤坎離を除いた場合、開始(1)は屯からとなり、そこから30番目の大壮までが前半部。(坎為水と離為火を省くので、沢風大過の次は沢山咸になる。そのため、個人的には坎為水と離為火は雷天大壮と火地晋の間に入れたい心情があります。)
続いて折り返して、晋を次の1とし、順次30番目の未済まで続きます。これが後半部です。以後、未済から屯へと繋がれ、再び循環していきます。
なお、前半と後半で同じ基数を持つ卦同士は類似した性質がありますが、陰陽が反転したように意味が反転していたりしています。

この「30で区切るという」考え方を用いると、それぞれの卦の性質と数字のもつ意味が結びつき合うため、序卦配列に内包された概念を考察しやすくなります。
卦相互の関連性(構造)や流れなどを踏まえることで、より易に対する気づきや理解が得られると思います。
同時に、占星術の12星座の各30度とも相互関係が認められるので、サビアンなどの面からも研究を進めることができます。

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参考までに、1から30までの概念を四行詩にしてまとめたものを、ここに掲載しておきます。
ブログの初期に、易と占星術の視点を交えて書いたものです。)

#旧暦日および基数の意味に関する参考文献:
「月のお告げ -MOON MAGIC-」(星川芳人=著、株式会社アミューズブックス=発行所、2001年)

☆30の神秘

=満ちゆく時 〜陽〜=

旧暦一日/12星座の各1度:晋&屯⇒新たな節目としての新生と再生、清らかで穢れのない無垢な心、神聖な霊感が宿る時

今 新たな扉の前に立つ
過去はすでに忘却の彼方
透き通った魂 蘇らせて
内なる輝き 解き放とう

旧暦二日/12星座の各2度:明夷&蒙⇒明と暗、無と有の二元をつなぐ扉が開いて胎動が始まる、不鮮明で幼く脆い存在

有無 陰陽 明暗 悲喜
相対する次元の扉が開く
揺らぐ世界に心は惑うも
胸に抱いた信念忘れない

旧暦三日/12星座の各3度:家人&需⇒暗在系の潜在力が実体化し個性が確立する、安定志向で平和と穏和を求める性質

命の息吹と無意識の胎動
動と静の力が調停を結ぶ
互いの意思を尊重し合い
共同作業で平和を目指す

旧暦四日/12星座の各4度:[目癸]&訟⇒自意識の目覚め、発展の始まり、復活・復調の兆し、蘇り、明日への希望

踏み固められた足場には
人々の意志が宿っている
形の芽生えは自我の萌芽
感謝込めて分かち合おう

旧暦五日/12星座の各5度:蹇&師⇒前進する希望、活力、復調への確信、完成へ向けての旅立ち、新局面の展開

行き詰まりを感じたとき
君は 遊び心を迸らせる
飽きない楽しみを求めて
夢を描き 創造するのだ

旧暦六日/12星座の各6度:解&比⇒次の世代への変化、前向きな力、繰り返す喜び、確信を持って努力する

能動と受動を秤にかける
君の行動が与える影響は
どのように反射するのか
そのバランス感覚を探る

旧暦七日/12星座の各7度:損&小畜⇒力を溜めて自信をつける、訪れる時への期待感、不遇を乗り越える力、成就への道

均衡揺らげば落差生じる
光と闇の狭間にて 人は
一体何を見出すのだろう
今はただ 良心に従って

旧暦八日/12星座の各8度:益&履⇒二つの局面の存在、進む道や判断の正しさを再確認し、前進する決心を固める

拮抗し合う力を眺めつつ
両陣営の統括を模索する
状況を客観視することで
新たな展望が拓けてくる

旧暦九日/12星座の各9度:夬&泰⇒膨らみとやさしさ、アイデアの泉、知識の根源、指針を得て高まる意識、冷静さ

徐々に膨らんでいく光が
影を包み込んで飛翔する
この現状を突破するため
原動力は高揚する意識だ

旧暦十日/12星座の各10度:[女后]&否⇒生きる知恵、経験を生かした予測、約束された確かなビジョンへの予感

飛び上がった君はやがて
地上へと降下し着地する
自らの意志を体系づけて
普遍のものとするために

旧暦十一日/12星座の各11度:萃&同人⇒手を携え確信して進む、人の中で生きる楽しさや生き甲斐、特技や才能を信じる

世界に生れ落ちることと
他者と関係を持つことは
自分自身を見出す意味で
鏡を見ることに似ている

旧暦十二日/12星座の各12度:升&大有⇒完成への確信と実感、やり遂げる力、個々の力と才能を集中させることの価値

自らを見つめ返すことで
精神が活性化されてゆく
創造の炎が目覚めたのだ
目指す頂へ一途に進もう

旧暦十三日/12星座の各13度:困&謙⇒包容力の証、母の心、人々の恐怖を開放させる安心感のある佇まい、縁起の良さ

人々が望む夢の途上には
度々障害や責任が生じる
時々面白くなくなっても
日々創意工夫を重ねよう

旧暦十四日/12星座の各14度:井&豫⇒完成への努力、積み重ねの大切さ、人の本質のあり方を照らす光、前夜の岐路

忍耐を持って歩んできた
眼前には光と闇の境界線
未知を恐れて足踏みする
だが闇もまた 君なのだ

旧暦十五日/12星座の各15度:革&随⇒愛と至福のピーク、完成の証、すべてのものが満ちて、とめどなく溢れ出す感覚

夢見た山の頂に達するも
どこか空虚感を否めない
二元性を受け入れたとき
君は神秘の扉の鍵を得る

=欠けゆく時 〜陰〜=

旧暦十六日/12星座の各16度:鼎&蠱⇒物事の盈虚、時と共に移ろう無常観、進退への戸惑い、刹那の喜びの儚さを知る

ここは内面世界の入り口
自らの影と向き合う場所
鏡に映る姿が見つめ返す
君は一体 何者なんだと

旧暦十七日/12星座の各17度:震&臨⇒転換の準備、次の目標や希望へ意識を切替え、過去に縛られず未来志向で生きる

過去の自分と未来の自分
そして今の自分の三人が
一つ屋根の下で同居する
まるで両親か兄弟姉妹だ

旧暦十八日/12星座の各18度:艮&観⇒経験が完成し、静寂と安定の中で因果を熟慮する、新しいプロセスへの潜在的想像性

陰の力を陽に落とし込む
生来の資質を大地とせよ
芽吹かせて 完熟させよ
それから血肉とするのだ

旧暦十九日/12星座の各19度:漸&噬[口盍]⇒日毎に高まる充実感と新しい経験の息吹き、次の展開へのステップアップ

普段はノンビリ屋の君も
イザという時には心強い
平穏な時代には大人しく
乱世に生まれりゃ傑物だ

旧暦二十日/12星座の各20度:帰妹&賁⇒努力の末の成果に至福を感じ、自信を持って新たな期待を胸に抱くことができる

君は 君の影と融合した
今や 君の姿は確固たる
世に 君の心が映写され
人は 君の志に感嘆する

旧暦二十一日/12星座の各21度:豊&剥⇒到達感や達成感のある者、前向きな展望を持つ者に安らかな癒しの時が与えられる

勢いづいた君は走り出す
前進する力に満ち満ちて
だが英雄気取りは無謀だ
過剰さは消耗を誘発する

旧暦二十二日/12星座の各22度:旅&復⇒次の展望に備えクールダウン、苦しみや憂いを新たな予兆と捉えて意識を変容させる

無理をし過ぎていた君に
頭を冷やせと慈雨が降る
噴水に憩う鳥達のごとく
疲弊した羽を休めよ と

旧暦二十三日/12星座の各23度:巽&无妄⇒新たなる選択の時、示される先の道、岐路における冷静な判断力、価値観の追求

守備範囲を自覚した君は
積極と消極の中庸を図る
理想を最適化して整理し
現実化のステップを歩め

旧暦二十四日/12星座の各24度:兌&大畜⇒神秘と精神性への誘い、湧き立つ幻想性、明日を夢見て日々を重ねる活動力の源

理想郷とは現実の延長線
どんな未来を意図するか
それが日常を形作るのだ
君は今 何を望むだろう

旧暦二十五日/12星座の各25度:渙&頤⇒神秘への飽くなき好奇心、解答を求めて課題を探求する姿勢が自然と能力を伸ばす

長きに亘る下積みと忍耐
そうして君は力を備えた
有終の美を飾りたいなら
画竜点睛を欠かぬことだ

旧暦二十六日/12星座の各26度:節&大過⇒過程を回顧し知恵として記憶に留める思慮深き者、研ぎ澄まされる叡智と知性

海へと続く流れの彼方に
人は新たな可能性を想う
異国の薫りに心を躍らせ
膨らむ憧れが旅へと誘う

旧暦二十七日/12星座の各27度:中孚&咸⇒新生への静かな決意、迷いを断ち志新たに旅立つ者、希望の予兆と感性の煌き

見知らぬ地へ旅立つ前に
今を限界まで生きておけ
心残りが一切ないように
飛び立つのはそれからだ

旧暦二十八日/12星座の各28度:小過&恒⇒蓄積された経験を生きるための知恵や道として次の展開に持ち越す、老賢者の象

恒久の平安を望もうにも
移り変わるのが世の常だ
雲の隙間から光が零れて
君をまだ見ぬ世界に導く

旧暦二十九日/12星座の各29度:既済&遯⇒永遠を知る者の静かなる自覚と指針を見失わない強い信念、多くを語らぬ冷静さ

進退の決断に葛藤する君
今までの経験を総括して
培った内実と向き合おう
そこから旅支度が始まる

旧暦三十日/12星座の各30度:未済&大壮⇒再生と蘇りへの祈り、鎮魂歌、新たな時の訪れを願う心、遥かなる時を司る者

さあ船出の時は近づいた
別れの挨拶を済ませたら
大海原へと漕ぎ出すのだ
最上の感謝と愛を込めて

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