*I Ching 〜旧暦年月日時による本卦(時間易) 一覧表〜


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「旧暦の年月日時による本卦 一覧表」

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僕が易を勉強する方法の一つに、「旧暦年月日時による本卦」があります。時間に基づくため、この種の方法論を“時間立卦”と言います。
この技法は、梅花心易や皇極経世書で有名な宋の邵康節(邵雍:1011-1077)が用いていたとされます。

通常は出来事の成否や吉凶を占うような易占に用いられることが多いのですが、各個人の生年月日時から易卦変爻を導くことも可能です。
これを“命卦”と呼びます。命卦は、いわば『人生の羅針盤』であり、当人の人生におけるテーマや目的が示される大事な情報源です。
応用の仕方は種々あるのですが、ここでは手始めとして時間に付随する易卦変爻を求める技術を習得しましょう。
自分固有の易卦変爻がわかったら、別ページの易の解釈を参考にしながら内省してみると思わぬ発見や気づきが得られるだろうと思います。

時間易は、先天易卦の理数を元に卦が組み立てられます。
理数(正確には象数という)といっても構成はとても単純で、一度覚えれば、まず忘れることはありません。
乾兌離震巽坎艮坤の八卦を順に1〜8(0)に当てはめ、また十二支を子を1として亥の12まで、爻も初から上へと順に数を割り当てます。

8(0)


10

11

12


初爻

二爻

三爻

四爻

五爻

上爻

6(0)


覚えるべき要諦はこれだけです。この基数が分かっていれば、あとは簡単な暗算で易卦変爻を出すことができます。
(※ここで書いているやり方は古典的でオーソドックスなものですが、現代では新暦等から卦を立てる人もいます。
どの方法が正しくて何が間違いという話ではないので、そういうことで時間を無駄にせずに、自分の好むやり方を貫くことが肝心だと思います。
個人的に納得できる定義をしたら、それに則って卦を立てるべきです。)

一例として現在の年月日時を元に計算してみます。今は2009年11月22日14時頃なので、旧暦に直すと己丑十月六日未刻です。
なお年支以外の十二支は用いませんので、今日が壬申日であるとかは特に関係ありません。

** 時間易を求める3ステップ **

    1.上卦(外卦)を求める
    2.下卦(内卦)を求める
    3.変爻を求める

1.最初は上卦(外卦)を求めます。
まず始めにすることは、年の十二支を数に変換することです。丑年なので数字に直すと2
次いで、今出した年の数字と旧暦月、そして日の数字を全部足します。すると、2+10+6=18
八卦を出したいので、これを8で割ります。18/8=2・・・2
2で割れて、余りが2。この余りの数から八卦を求めます。2は上表を見ると兌卦です。

2.次に下卦(内卦)を求めます。
上卦で最終的に出てきた数字と時刻の十二支を数字に変換した数を足します。例の場合では、2(兌)+8(未)=10
そして、上卦を求めた時と同様に8で割って、その余りを下卦とします。10/8=1・・・2
また2が出てきました。下卦も兌です。そうなると、上下卦を合わせると兌為沢という卦になります。

3.最後に変爻を求めます。
1で出てきた年月日の合計数と時刻の数を足します。この例では、18+8=26
爻の数は六つなので、6で割った余りが変爻になります。26/6=4・・・2
・・・また2でした(笑)。つまり変爻は二爻変です。
総じて、この時間の本卦(時間易卦)は「兌為沢の二爻変(九二)」だと分かったわけです。

なお、ステップ1と2において、計算の過程で割り切れてしまった場合は、余りが0なわけですから、それは坤となります。
ステップ3の爻の場合も同様に、6で割り切れてしまったら、それは上爻変になります。
あと、8や6で割れない場合は、その数字がそのまま卦および爻に対応します。


さて、このページでは保管庫として、本卦の全体像を把握するための一覧表を載せておきます。
上記で説明したように単純な計算で求められるため表にするほどでもないのですが、こうして全体図を見ることで気がつくことがあると思います。

例えば未刻は必ず八純卦で構成されている、とか。全ての爻が網羅されているわけではない、とか(例えば乾為天の初・三・五は出るが、二・四・上は出てこない)。
爻が中途半端なのは前から気になっていて、もしかしたら方法論的には不十分なのかもしれない、という思いもありますが、それは現在研究中です。

また、特定の日時に行動を開始することで運勢に乗じるという用い方もできます。
占星術でエレクショナル(イレクション)と呼ばれる技法と同じように、何かをスタートさせたりする時などに目的に添った易卦変爻を選ぶという方法です。
僕の研究では、時間易の要素だけで全てが説明できるわけではなく、個々の影響を分析するためには他の占術なり技法を絡める必要があります。
しかし、それでも時間易が状況の概要を示していることは確かです。上手く使えば有益な結果が得られるだろうと思います。


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